「補助金を使えばホームページが作れます」——開業の準備をしていると、こういう話をよく見かけると思います。
結論から言うと、使えます。ただし条件があります。
そして正直に申し上げると、この条件のほうが大事です。知らずに進めて「対象外でした」となる方が実際にいます。この記事では、制作会社の立場から、都合の悪いところも含めて書きます。
その前に:一番多い誤解から
補助金は、後払いです。
ここを誤解している方が本当に多いのですが、補助金は「先に安くしてもらう」制度ではありません。
- 申請する
- 採択される
- 自分で全額を支払う
- 報告する
- あとから補助金が振り込まれる
という順番です。つまり、一度は全額を用意する必要があります。手元資金が足りないから補助金で、という考え方だと成立しません。
振り込まれるまでの期間も短くはありません。資金繰りの計画に入れておいてください。
落とし穴1:交付決定の前に発注すると、対象外になります
これがいちばん多い失敗です。
「採択されたら作ろう」ではなく、「交付決定が出てから発注する」が正しい順番です。採択の連絡と交付決定は別のタイミングなので、ここを勘違いすると、それまでの支払いが全部対象外になります。
急いでいるときほどやりがちです。発注のタイミングは、必ず事前に確認してください。
落とし穴2:ホームページの費用が全額出るわけではありません
補助金には補助率があり、かかった費用の一部が対象です。全額は出ません。
さらに、ウェブサイト関連費には別の上限が設けられていることがあります。
たとえば小規模事業者持続化補助金では、ウェブサイト関連費だけでの申請はできません。何か他の取り組みとセットである必要があります。「ホームページを作りたい」という理由だけでは通らない、ということです。
落とし穴3:申請すればもらえる、ものではありません
補助金は審査があります。申請すれば全員がもらえる制度ではありません。
事業計画を書いて出し、その内容で判断されます。採択されなかった場合にどうするかも、あらかじめ決めておいてください。
「補助金が通ったら作る」で止まっていると、開業のタイミングを逃すことがあります。開業日が決まっているなら、通らなかった場合の進め方も一緒に考えておくのが安全です。
落とし穴4:ルールが、公募のたびに変わります
ここが一番やっかいなところです。
小規模事業者持続化補助金では、以前「ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の4分の1まで」というルールがありました。ところが第20回(2026年5月に公募要領が公開)でこの割合の制限が撤廃され、代わりに上限額が設定される形に変わっています。
つまり、去年書かれた記事の内容が、もう合っていないということです。
検索して出てくる補助金の解説記事は、公開時点の情報のまま残っているものが少なくありません。金額や条件は、必ず最新の公募要領で確認してください。この記事も同じです。
落とし穴5:開業したてだと、使えない制度があります
補助金によっては、事業の実績や確定申告の履歴が求められることがあります。
これから開業する方、開業したばかりの方は、そもそも対象にならない制度もあるということです。「補助金があるから大丈夫」と考えていると、いざ調べたときに困ります。
開業前の段階なら、まず自分が対象になるかを確認するのが先です。
どこで確認すればいいか
補助金ごとに、公式の窓口があります。
- 小規模事業者持続化補助金 — 申請には商工会・商工会議所の関与が必要です。まずお近くの窓口に相談するのが確実です
- IT導入補助金 — 登録されたITツールが対象なので、一般的なホームページ制作は対象外のことが多いです。ここも誤解が多いところです
- 自治体の制度 — 大阪府や各市町村が独自の支援を用意していることがあります。お住まいの自治体のサイトを確認してください
いずれも、公募要領(公式のPDF)が唯一の正解です。解説記事は入口として使い、最終判断は必ず原本でしてください。
noanavi にできること・できないこと
先に、できないことから書きます。
当方は補助金の申請代行はしていません。認定支援機関でも行政書士でもないので、申請書を作ったり採択を保証したりはできません。そこは商工会・商工会議所や、補助金を扱う専門家にご相談ください。
そのうえで、できることがあります。
- 見積書をお出しします — 申請には金額の根拠が要ります。内訳の分かる見積りを用意します
- スケジュールを合わせます — 交付決定が出てから着手する、という順番に合わせて進められます
- 通らなかった場合の進め方も一緒に考えます — 補助金ありきにしない計画を立てておくと、開業日を守れます
料金は料金プランに公開しているので、そのまま検討の材料に使っていただけます。相場から考えたい方は個人事業主のホームページ費用の相場もあわせてどうぞ。
まとめ
ホームページ制作に補助金は使えます。ただし、
- 後払い。一度は全額を用意する必要がある
- 交付決定の前に発注すると対象外
- 全額は出ない。ウェブ関連費だけでの申請ができない制度もある
- 審査がある。通らないこともある
- ルールが公募のたびに変わる。必ず最新の公募要領を見る
この5つを知ったうえで使えば、有効な制度です。知らないまま「補助金があるから」と進めるのが、いちばん危ないと思っています。
「うちは対象になりますか」というご質問には、正直にお答えします。まずはお気軽に無料相談でお聞かせください。
※この記事は執筆時点の情報をもとにしています。補助金の要件・金額・締切は公募回ごとに変わります。申請にあたっては、必ず最新の公募要領と、商工会・商工会議所などの公式窓口でご確認ください。