BLOG

大阪でバーの深夜営業許可(届出)を取るには|必要書類と管轄の警察署

バーや居酒屋を開こうと決めて調べはじめると、いきなり「深夜酒類提供飲食店営業開始届出」という長い言葉が出てきます。読むだけで疲れる名前ですよね。

しかも調べていくと、保健所だ警察署だ、許可だ届出だと話が広がっていく。何を、どの順番でやればいいのか分からない——これが最初のつまずきです。

この記事では、大阪でバー・居酒屋を開業する方に向けて、深夜営業に必要な手続きを整理しました。専門用語は必ず言い換えます。あわせて、物件を借りたあとでは取り返しがつかない落とし穴もお伝えします。

業種ごとに必要な手続きの全体像は、大阪で開業するときの許認可|業種別に必要な手続きの一覧にまとめています。「自分は何が要るのか」から確認したい方はそちらをどうぞ。

まず、手続きは3つに分けて考える

混乱するのは、性質の違うものが一緒くたに語られているからです。まずこう整理してください。

# 手続き 窓口 どんなとき
1 飲食店営業許可 保健所 飲食店を開くなら必ず
2 深夜酒類提供飲食店営業開始届出 警察署 深夜0時以降もお酒を出すなら
3 風俗営業許可(1号) 警察署 お客さまを「接待」するなら

大事なのは順番です。1の飲食店営業許可を取ってから、2の届出をします。逆にはできません。

1の飲食店営業許可は保健所での手続きで、内装工事を始める前に相談しないと工事をやり直すことになるという別の落とし穴があります。こちらは飲食店営業許可の取り方|大阪で開業するときの流れと必要書類にまとめました。

そして1〜2で足りるのか、3が必要になるのかは、お店のスタイルで変わります。

深夜酒類提供飲食店営業の届出とは

深夜0時から日の出までの時間帯にお酒を提供する飲食店が対象です。バー、居酒屋、ダイニングバーなどが該当します。

「許可」ではなく「届出」なので、審査に通るというより、条件を満たしたうえで届け出るという性格のものです。ただし条件を満たしていなければ受理されません。

提出先は、お店の所在地を管轄する警察署です。そこを通じて大阪府公安委員会へ提出されます。

期限は、営業開始予定日の10日前まで。ここは意外とタイトです。オープン日が決まったら逆算して動く必要があります。

ただし、10日前に持っていけば必ず間に合う、というわけではありません。書類に不備があるとその場で受理されず、直して出し直すことになります。実質は「受理された日から10日」と考えて、さらに余裕を見ておくのが安全です。

なお、この届出に手数料はかかりません。許可ではなく届出なので、費用がかかるのは図面の作成を専門家に頼む場合などです。

届出をせずに深夜営業をすると罰則の対象になります。「知らなかった」では通らないので、該当するかどうかだけは必ず確認してください。

どこの警察署に出すのか:北区・中央区は町名で分かれます

提出先は「お店の所在地を管轄する警察署」ですが、大阪市の繁華街はここがややこしいところです。同じ区の中でも、町名や丁目によって担当の警察署が変わります。

特に届出の多い北区と中央区を、エリア名で整理しました。

警察署 エリア(主な町名)
天満警察署北新地・天満・南森町
曾根崎新地・天神橋1〜3丁目・天満・西天満・東天満・南森町・堂島・中之島
曽根崎警察署梅田・お初天神・中崎町
梅田・曾根崎・堂山町・兎我野町・太融寺町・茶屋町・中崎・天神橋4〜6丁目
大淀警察署北区のそれ以外
中津・大淀・本庄 など
南警察署ミナミ(心斎橋・難波)
東心斎橋・西心斎橋・心斎橋筋・宗右衛門町・道頓堀・千日前・難波・日本橋1〜2丁目・島之内・南船場・谷町6〜9丁目
東警察署中央区のそれ以外
本町・北浜・船場・谷町1〜5丁目・森ノ宮 など

出典:大阪府「大阪府警察署の名称、位置及び管轄区域に関する条例」(2026年9月確認)。

間違えやすいのが次の2つです。

  • 北新地は曽根崎警察署ではなく、天満警察署です。住所が「曾根崎新地」なので名前につられがちですが、管轄は天満署です
  • 天神橋筋商店街は、丁目で警察署が変わります。天満宮に近い1〜3丁目は天満署、天神橋筋六丁目方面の4〜6丁目は曽根崎署です

ほかの区は、区の名前と同じ警察署が担当していることが多いですが、例外もあります。物件の住所を伝えて、警察署に直接確認するのが確実です。どのみち後述する用途地域の確認で警察署には相談に行くので、そのときに合わせて聞いてしまいましょう。

必要な書類

おおむね次のものが必要になります。

  • 深夜酒類提供飲食店営業開始届出書(警察署の所定様式)
  • 営業の方法を記載した書類(営業時間、提供内容など)
  • 飲食店営業許可証(保健所で先に取得したもの)
  • 営業所の図面一式(平面図、客室などの求積図、照明・音響設備図)
  • 建物を使う権利を示す書類(賃貸借契約書の写しなど)
  • 住民票(法人の場合は登記事項証明書も)
  • メニューや価格が分かるもの

図面がいちばん手間のかかる部分です。求積図はお店の面積を算出した図面で、内装業者に頼むか、専門家に作ってもらうのが現実的です。

物件を決める前に確認すべき「用途地域」

ここが最大の落とし穴です。

住居系の用途地域では、深夜営業ができません。用途地域というのは、その土地に何を建てられるかを定めた区分のことです。商業地域・近隣商業地域のほか、工業地域や準工業地域が対象になることもあります。逆に言えば、住居系に指定されている場所では最初から不可ということです。

これを知らずに物件を契約してしまうと、内装工事まで終わってから「この場所では深夜営業できません」となりかねません。敷金も工事費も戻ってきません。

物件を押さえる前に、必ず用途地域を確認してください。地域の指定は条例で定められており、細かい運用は地域によって異なります。所轄の警察署に、住所を伝えて事前に相談するのが確実です。

用途地域はどう調べるのか

調べ方はいくつかあります。順番に試すと確実です。

  1. 物件の住所を正確に控える — 地番まで分かるとより確実です
  2. 市区町村の都市計画の担当窓口に聞く — 用途地域は自治体が定めているので、ここが一次情報です。自治体によっては、用途地域を色分けした地図をウェブで公開していることもあります
  3. 所轄の警察署に、住所を伝えて相談する — ここが最終確認です

3つ目を省かないでください。地図の上で商業地域に見えても、実際に深夜営業ができるかは別の判断になることがあります。細かい運用は地域によって異なるので、住所を伝えて直接聞くのがいちばん確実です。

不動産会社に聞けば分かりますか

用途地域そのものは、不動産会社が答えられることが多いです。物件を紹介された段階で聞いてみてください。

ただし、「その物件で深夜営業ができるか」は別の話です。不動産会社は用途地域を知っていても、深夜営業の可否まで判断する立場ではありません。用途地域を教えてもらったうえで、ご自身で警察署に確認するところまでをセットにしてください。

いつ確認すればいいか

申込みや手付けを入れる前です。

物件は良いものほど早く決まるので、その場で押さえたくなります。ですが、ここで数日待って確認するかどうかで、敷金と工事費が残るか消えるかが変わります。「用途地域を確認してから返事します」と伝えて問題になる不動産会社なら、そもそも相性が良くありません。

「接待」をすると、まったく別の話になります

もうひとつ、勘違いしやすい点です。

お客さまを「接待」する場合は、深夜営業の届出ではなく、風俗営業許可(1号)が必要になります。スナック、キャバクラ、パブなどが該当します。

そして重要なのは、この2つは両立しないということです。風俗営業許可では深夜0時以降の営業ができません。「接待もしたいし、朝まで営業もしたい」は制度上かなえられないのです。

接待にあたるかどうかの線引きは、お店の実態で判断されます。カウンター越しの会話はどこまでが接待なのか——ここは判断が難しいところなので、開業前に専門家に確認しておくことを強くおすすめします。

相談に行くときに準備しておくこと

「うちは接待にあたりますか」とだけ聞いても、答えは返ってきません。判断はお店の実態に対してされるので、実態を説明できる状態で行く必要があります。次のあたりを整理して持っていってください。

  • 席の配置(カウンター何席、テーブル何席か)
  • スタッフの人数と、当日どう動くか
  • メニューと価格帯
  • お客さまにどう過ごしてもらうつもりか

ここが具体的なほど、相談は早く終わります。

なお、開業したあとにお店のスタイルを変えるときも、必要な手続きが変わることがあります。最初はバーのつもりでも、常連がついて接客の仕方が変わっていくことは珍しくありません。「今のままで大丈夫だろうか」と思ったら、その時点で所轄の警察署に相談してください。あとから指摘されるより、先に聞くほうが確実に安く済みます。

届出が通っても、お客さまは来ません

ここまで手続きの話をしてきましたが、正直に申し上げます。

届出はスタートラインに立つための作業であって、お店が繁盛するかとは別の話です。書類がそろってオープンしても、そのお店を知っている人がいなければ、誰も来ません。

とくにバーは、「近くで飲める店を探している人」に見つけてもらえるかどうかがすべてです。今はその探し方が、ほぼスマホでの検索とGoogleマップに移っています。

  • 「地域名 + バー」で検索したときに出てくるか
  • Googleマップに店名・営業時間・写真が載っているか
  • ホームページで雰囲気と価格帯が分かるか

Googleマップへの登録は、オープン前から始められます。開業日の入れ方や、看板がないと確認が通りにくい点は開業前にGoogleマップへ登録する方法にまとめました。

このあたりが整っていないと、手続きだけ完璧なのに誰も来ない店になってしまいます。開業準備の段階から、手続きと集客をセットで考えておくのが得策です。どこに頼むかで迷っているなら、ホームページ制作の依頼先はどう選ぶ?で選択肢を比べています。

noanavi は、開業の準備から開業後の運営までサポートします

noanavi は大阪・関西で初めて開業する方を対象に、開業の前・開業のとき・開業したあとを通して、相談できる相手としてサポートしています(サービス内容)。

  • 開業前:手続きの段取りと、許認可の手続き — どの許可や届出が要るのか、どの順番で進めるのかを一緒に整理します。書類の作成・提出は、連携する行政書士が対応します(費用は行政書士から直接ご案内します)
  • 開業のとき:お店の情報を、見つけてもらえる場所に — ホームページ、Googleマップ、LINE、ドメイン・メールまでまとめて用意します。ホームページは5ページ 98,000円〜(税別)で、内訳は料金プランに公開しています
  • 開業したあと:運営のご相談 — サイトの更新・保守、Googleマップ・SNS・LINEでの集客、スタッフ募集のページづくり、外国人スタッフの在留期限の管理まで、続けてご相談いただけます

開業日から逆算したスケジュールもあわせてご提案します(ご相談からの流れ)。大阪を中心に関西2府4県、ご指定の場所へ伺います。

まとめ

大阪でバーを開業するときの手続きは、保健所の飲食店営業許可 → 警察署への深夜営業の届出という順番で進みます。期限は営業開始の10日前まで。

そして何より、物件を契約する前に用途地域を確認すること。ここだけは取り返しがつかないので、必ず先に押さえてください。

「うちの物件は大丈夫だろうか」「何から始めればいい?」——そんな段階のご相談も歓迎しています。まずはお気軽に無料相談でお聞かせください。

※この記事は執筆時点の情報をもとにしています。制度や運用は変わることがあるため、手続きの詳細は所轄の警察署・保健所にご確認ください。

ほかにご質問があればよくある質問に、 どんな者が担当するのかは運営者情報にまとめています。

CONTACT

まずはお気軽に
ご相談ください。

開業の手続きと、そのあとのホームページやGoogleマップまで、まとめてご相談いただけます。手続きだけのご質問でも構いません。

  • ご相談は無料
  • 通常2営業日以内に返信
  • 無理な営業はしません
無料相談はこちら